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僕の心の言の葉。

短い自作小説、作文のブログです。多くの人に言葉が届いてくれたら嬉しいです。

『僕の半径1メートル』

 この世界は広いなんて言うけれど所詮届くのは半径1メートルだ。それ以上の距離にある物には僕の手は届きそうにない。今までだって沢山守りたかったものがあったけれど、僕の手は届かずにただ空を掴むだけだった。

 悔しかった。守りたいものが沢山あるのに、何1つ守れない自分に嫌気が指した。もう何もかも、自分自身でさえも消してしまいたいと自暴自棄になった。

 そんな時だった。君が現れたのは。何もかも遠くに行ってしまう中で、君は自ら僕に近づいて来てくれた。君はいつでも笑顔だった。その笑顔を僕は守りたいと思った。僕がそのことを伝えると君は言った。貴方の半径1メートルの中には貴方自身もいるの。だからまずは貴方には貴方自身を大切にして欲しい。それに、守りたいと思うのは貴方だけじゃないの。私にとっても貴方は守りたい人なのよ。貴方は私のことばかり考えてくれるから気づかないのでしょうけど、貴方は楽しいと思ってくれるとき、とても良い笑顔をしているのよ。

 僕は気づいた。今までは僕のワガママだったんだ。僕は初めて愛情が何かを知れた気がした。

「君の側にいたい。それで、君に側にいて欲しい。」僕が言うと、君は笑った。笑いながら2人して泣いていた。

 

 今君は僕の半径1メートルにいない。でもこの扉が開いた先に今まで見てきた中で1番綺麗な君がいることを知っている。これから君とずっと側にいるために、僕はここで君を迎えるよ。

 僕が微かに微笑んで前を向くと、そこには優しそうな神父が暖かな笑みを浮かべていた。

 

 

あとがき:心温まる話を目指したのですが、中身が膨らまずに少々急な展開になってしまったと感じるのが今回の反省点です。でも伝えたいことが書けたので投稿致します。この文に関しては後日中身を持たせて再投稿するかもしれません。読んで頂きありがとうございます。また別の文章で。